よくある質問|神田ウィメンズクリニック|神田駅徒歩1分|女性医師による不妊治療・体外受精・卵子凍結
受診について
-
予約は必要ですか?
-
当院は初診は完全予約制、再診は予約優先制となっております。ご予約の際は、Web予約とWeb問診をお願いしております。
-
初診の時は何を持っていけばいいですか?
-
マイナ保険証もしくは健康保険証を持参ください。Web問診をお願いしています。Webでの問診入力が難しい場合、以下の紙の問診票をお使いください。基礎体温表や紹介状、他院での検査結果、治療歴の経過のメモなどがある方は、ご持参ください。
(PDFファイルが閲覧出来ない場合はAdobe Readerをダウンロードください。)
-
初診時の所要時間はどのくらいでしょうか?
-
曜日にもよりますがおよそ2~3時間程度、当日の診療状況によりお帰りが遅くなる場合がございます。くれぐれもお時間にゆとりをもってご来院ください。
-
初診は月経周期何日目が良いですか?
-
何日目に来院されても大丈夫です。患者さまのご都合に合わせてご予約ください。
-
初診時は夫婦そろって行ったほうが良いですか?
-
夫婦一緒でのご来院が望ましいですが、まずは奥様だけということも可能です。
-
まずは話を聞くだけということもできますか?
-
-
精液検査を希望しています。初診時に可能ですか?
-
当院の精液検査は男女で不妊検査・治療をされる方を対象としております。原則、初診時に容器をお渡しし、翌日以降「Web予約のうえでのご持参」をお願いしています。
初診時に検査ご希望の場合は、採精室(1回30分まで税込2,200円)をTEL予約していただくか、お手数ですが事前に当院受付まで容器を受け取りにいらしていただくかになります。なお、禁欲2~7日以外での検査は参考値となります。
-
小さな子供を連れて行ってもよいですか?
-
申し訳ございませんが不妊治療施設のため、お子様のご同伴は控えていただいております。
-
事実婚や未婚でも治療を受けられますか?
-
お受けいただけます。ただし、生まれてくる子の法的地位の安定のため、①重婚状態でないこと、②治療の結果出生した子について認知を行うことをご提出書類にて確認させていただいております。
-
年齢制限はありますか?
-
初診時の女性の年齢は46歳までとさせていただいております。
また、治療を行っていく中で、難しいと医師が判断した場合には医師からその旨を伝えさせていただくようにしております。
-
妊婦健診は行っていますか?
-
当院では妊婦検診は行っておりません。妊娠なさった場合、妊娠7~8週で産科へご紹介させていたただいております。
-
ブライダルチェックはしていますか?
-
-
支払いにクレジットカードは使えますか?
-
自費診療の場合、ご利用いただけます。
保険診療のお支払は現金のみとなっております。
-
配偶者が外国人です。受診できますか?
-
日本のマイナ保険証(もしくは健康保険証)をお持ちで、日本語での対応が可能な方は診療可能です。
日本語での意思疎通が難しい場合、配偶者の方に毎回通訳でご受診(診察室に入られる場合診察料がかかります)をお願いしております。
-
駐車場はありますか?
-
ご用意がございません。お車でお越しの場合は、近隣のコインパーキングをご利用ください。なお、駐輪場はございます。
不妊治療について
-
不妊検査・治療を受けるタイミングは?
-
不妊症の定義は「妊娠を希望して夫婦生活を行っても1年間妊娠しないこと」です。特に不妊の要素がなければ、30歳代前半までの方は1年以内に多くの方がご妊娠されますので、1年妊娠しなければ受診されたほうがよいでしょう。もちろん早めに妊娠を希望の場合は、1年未満でのご受診もまったく問題ありません。35歳を過ぎている方や子宮・卵巣の持病がある方、子宮・卵巣の手術をしたことがある方、生理不順がある方、クラミジアなどの性感染症にかかったことがある方などは1年待つ必要はなく、むしろできるだけ早めに受診されることをお勧めいたします。受診には勇気がいるかもしれませんが、少しでも敷居が下がるようアットホームな雰囲気でお迎えしています。
-
不妊治療に抵抗感があります。
-
女性は35歳ごろから妊娠率が低下し、特に40歳以降になると1歳ごとに急速に低くなります。卵子の老化はまったなしですので、早く始めることが大事です。
-
基礎体温測定は意味がありますか?
-
診療の参考になるので、測定がストレスにならなければ、排卵日前後の4~5日間だけでも記録をお勧めします。それ以外の時期は毎日が大変なら2~3日おきでも構いません。
-
待ち時間に外出は可能ですか?
-
ホルモン採血の結果待ち時間などに外出されたい場合、受付にお声掛けいただければ可能です。お戻りの際になられたら受付にお声掛けください。
-
夫が治療・検査に積極的ではありません。妻の私だけ治療を受けることはできますか?
-
可能です。治療に対して温度差があるご夫婦は少なくありません。男性は不妊治療に対して抵抗感がある方が女性より多い印象です。まずは、奥様側でできる検査・治療を進め、ご主人様に徐々にご理解いただくようにしていきましょう。
-
採精室はありますか?
-
クリニック内に採精室が1つあり、1回¥2,200でお使いいただけます。
-
精液検査の注意点は?
-
検査に際し、禁欲期間を2日(48時間)~7日にしてください。それ以下や以上ですと、正確な値ではなく参考値にとどまりますので、お勧めいたしません。前もって検査容器と検査時の注意書きをお渡ししますので、禁欲期間、採取時刻を記入の上、提出してください。奥様の排卵日近くは、タイミング指導優先のために検査できない場合があります。また、精液の状態は変動しやすいので、結果が基準を下回った場合は再検査をお勧めしています。1回の検査結果が悪くても、落胆されないようにしてください。
-
風しん麻しん混合(MR)ワクチンの予防接種を考えていますが、タイミングはいつがいいですか?
-
妊娠していない時期にワクチン接種を行い、その後2ヶ月間は避妊する必要があります。ただ、万が一妊娠に気づかずにワクチンを接種してしまったとしても赤ちゃんにワクチンによる合併症が起こるリスクは低いです。
-
夫も風しん麻しん混合(MR)ワクチンを接種した方がいいですか?
-
旦那様が過去に風しんや麻しんに罹患したことがない場合や、抗体検査で抗体価が低いと判定された場合はワクチン接種をお勧めします。
-
男女の産み分けはおこなっていますか?
-
-
持病があるのですが、不妊治療は可能ですか?
-
妊娠にあたっては心身ともに妊娠継続や分娩に支障がない状態であることが必要です。合併されている病気の種類や程度によっては、まず合併症の治療を優先していただいたり、合併症の治療も同時にできる大学病院等での不妊治療をお勧めする場合がございます。
-
治療中に鍼・お灸・マッサージ・よもぎ蒸しなどを受けても構いませんか?
-
問題ないと考えられる場合が多いですが、ご心配でしたら来院時に医師・看護師へご相談ください。
-
出産後は、いつから治療を開始できますか?
-
断乳・卒乳し、月経が再開していることが必要となります。本来出産から1年経過してからの治療再開が望ましいですが、ご相談となります。
検査、治療について
-
自分たちで市販の排卵検査薬を使ったり基礎体温から排卵日を予測するのと、病院でタイミング指導をしてもらうのは何が違うのですか?
-
病院では超音波検査を行い、卵胞の大きさを確認します。成熟した卵胞は直径が20㎜前後で排卵することがわかっています。そこで、排卵予測日の3日ほど前に超音波検査で卵胞のサイズを計り、正確な排卵日を予測します。
-
基礎体温が排卵日と思われる日に下がりません。無排卵なのでしょうか?
-
基礎体温表が二相性になっていれば、まず間違いなく排卵が起きていると考えていいでしょう。排卵日に一度基礎体温が下がると思っている方が多いですが、下がるのはだいたい1/3くらいの方で、残りの方はなだらかに上がっていきます。月経後半期に体温表が台形型に見えていれば排卵はしている可能性が高いです。ただし、月経周期が39日以上と長い、高温期が全くはっきりしない、普段は周期が30日くらいだけど、3~4回に1回くらい2~3ヶ月抜けてしまうというような場合は、早めに検査したほうがいいでしょう。
-
生理前に茶色帯下があるため生理が来た日のカウントの仕方がわかりません。
-
当院では赤い血が出た日を1日目とカウントしていただいています。ピンク色や茶色はカウントしないでください。また23時に赤い血が出たらその日を1日目とカウントしてください。
-
タイミング法で指示された日に性交渉が上手く取れません。
-
もし射精に至らないということでしたら、容器に出していただいた精液をご自身で膣内に注入いただく「シリンジ法」がありますのでご相談下さい。妊娠率は通常の性交渉とほとんど変わりません。
-
子宮卵管造影検査は痛いと聞いて心配です。
-
卵管の通りに問題がなければ痛みはあっても軽い生理痛程度までで済む方がほとんですが、卵管に狭窄や閉塞、癒着がある方では痛みを伴うことがあります。検査中に痛みがある場合は、遠慮せず医師または看護師に伝えてください。
-
子宮卵管造影検査の造影剤は油性ですか水溶性ですか?
-
造影剤にはヨードが含まれていますが、水溶性造影剤は甲状腺への負担が少ないこと、検査が1日で終わることから、当院では水溶性を採用しています。
-
子宮卵管造影検査のみ受けられますか?
-
-
不育症の検査のみ受けられますか?
-
-
精液検査は必ず夫が検体を持っていく必要がありますか?
-
持参されるのは奥様でもご主人様でも構いませんが、禁欲2~7日で採取後2時間以内でのご提出をお願いしております。
-
検査結果は電話や郵送で確認できますか?
-
検査結果はお電話ではお伝えしておりません。結果によってそれ以降の治療方針が決まることがありますし、再検査が必要になる場合もありますので医師から直接結果をお伝えしています。
-
不妊治療中、健診で胸部レントゲンや子宮頚がん検診を受けてもよいですか?
-
妊娠の可能性のある時期(高温期や移植後など)はなるべくお控えください。
-
おりものやかゆみは診てもらえますか?
-
当院では拝見しておりませんので他院の婦人科受診をお願いしています。
-
検査・治療が痛くないか心配です。
-
当院では検査・治療にともなう「痛みや苦痛」をなるべく最低限にしたいと考えております。検査や治療に用いる器具の選定や、手技の工夫、適切な麻酔などに、これまでいろんな施設で学んだノウハウを生かしています。
人工授精について
-
人工授精の日はどれぐらい時間がかかりますか?
-
ご持参いただいた精子の受け取りから調整完了まで1時間程度かかります。調整が出来次第、優先的にお呼びして内診台で注入いたします。混雑状況にもよりますが、ご来院から会計まで2時間程度見ておいてください。
-
人工授精のあとに気をつけることはありますか?
-
生活は普段通りで結構です。人工授精はすぐ終わりますが、診察台で2分程度、安静にしていただきます。帰宅後は、運動を含めて普段通りの生活で構いません。抗生物質が出された場合はきちんと服用してください。
-
事実婚なのですが人工授精を行えますか?
-
当院では日本産科婦人科学会の会告のもとに事実婚カップルについても人工授精を行っております。ただし、お互いの戸籍謄本もしくは妻(未届)などと記載された住民票をご提出いただくなどの条件があります。
-
人工授精後に腹痛や出血があります。どの程度なら大丈夫ですか?
-
数日程度の軽い腹痛・出血でしたらご心配いりません。ですがそれ以上続くようでしたら受診してください。
-
人工授精は何回くらい受けるものですか?
-
人工授精で妊娠されている方の75%は3回まで、90%は5、6回までに妊娠されています。このため人工授精を受ける回数は通常3回程度、最大でも5、6回が目安になります。40歳台で時間的な余裕がない方、不妊期間が長い方、ヒューナーテストが問題ない方などは、人工授精を行わないこともあります。
-
人工授精で赤ちゃんに異常が起きることはありますか?
-
人工授精は自然妊娠と同じ過程で受精や着床、妊娠が行われます。人工授精を行うことで胎児の異常を引き起こすことはありません。
-
精子を注入するときは痛いですか?
-
精子注入には専用の柔らかいカテーテルを用いるため、注入の際に痛みを感じることはありません。しかし子宮の向きにクセがある患者さまの場合、器具で子宮の向きを調整する場合があり、その場合軽度の痛みを感じる方がいらっしゃいます。
-
精子の状態を良くするために出来ることはありますか?
-
妊活中は精子の質を保つためにも、週2回の射精をお勧めしています。喫煙や男性型脱毛症(AGA)の内服がある
方は中止し、肥満がある方は適正体重にしましょう。また、睾丸に熱がこもるような習慣(座りっぱなし、ブリー
フ着用、長風呂・サウナ)を控えていただくといいでしょう。
-
人工授精当日、夫の体調が悪いのですが精液の状態に影響はありますか?
-
精子生産は常に行われていて、精子が完成するまでには平均74日かかるといわれています。このため精子の状態が体調不良によりすぐに影響されることはありません。ただ、精液の液体成分(精嚢液や前立腺液など)は影響を受けるため、精液量や運動率、粘性などが変化します。なお、74日以内に高熱があった場合、一時的に精子の状態が悪くなる可能性があります。
-
当日に夫の精液を採取できなかったのですが、どうしたらいいですか?
-
人工授精がキャンセルとなりますので、まずは早めにご連絡ください。別日に振り替え可能と思われる場合はそちらの日程をご案内します。振り替えが難しい場合は当日に性交渉をお持ちください。
-
2時間以内に精液を持って来られないのですが、2時間を超えても大丈夫ですか?
-
採取後2時間以内にお持ちいただくことが理想的ですが、2時間を少し過ぎてしまう場合でも特に精子に問題はないという報告もあります。ただし、あまりにも時間が経過すると精子の受精能力が低下すると言われているため長くても3~4時間以内でお願いしています。
-
凍結した精子でも人工授精は可能ですか?
-
融解後の凍結精子は、運動率が約半分になってしまうため人工授精には適しません。人工授精には新鮮精子を使用します。
-
精液量が少なくても人工授精を行えますか?
-
精液量が少なくても精子濃度や運動率などが極端に悪くなければ人工授精を行うことができます。しかし、精液量がごくわずかな場合や精液採取が困難な場合などではキャンセルになることもあります。
-
いつも精液所見が良くないのですが、人工授精を行えますか?
-
処理前の総運動精子数が200万匹あれば妊娠例があることから、当院では「処理前の総運動精子数200万匹」を実施基準としております。200万匹を下回る場合は、原則キャンセルとさせていただいております。
体外受精について
-
体外受精をしたら必ず妊娠できますか?
-
残念ながら体外受精をしても必ず妊娠できるとは限りません。ご夫婦の不妊原因や女性の年齢によって妊娠の確率は変わります。どのような結果でもご夫婦が納得のできる治療を受けることが大切です。
-
仕事を続けながら体外受精はできますか?
-
治療によっては、仕事の調整が必要な場合もありますが、多忙な方でも治療を進められるよう医師固定のメリットを生かし柔軟に対応いたします。
-
事実婚でも採卵できますか?
-
当院では日本産科婦人科学会の会告のもとに事実婚カップルについても採卵を行っております。ただし、お互いの戸籍謄本もしくは妻(未届)などと記載された住民票をご提出いただくなどの条件があります。
-
排卵誘発の方法はどのように決められるのですか?
-
年齢、ホルモン値、月経中のエコー(卵巣にエントリーしている卵の数)、AMH、過去の治療歴などから適切な排卵誘発法を決定しています。
-
もっとも多い誘発方法はどの方法ですか?
-
卵巣の力が保たれている方への、当院のメインの誘発方法は黄体ホルモン法です。従来のアンタゴニスト法に比べ、身体的にも経済的にも負担が少なく、採卵数や妊娠率は同等だからです。卵巣の力がやや衰えている方へはクロミッド+FSH法がメインとなっております。
-
排卵誘発の方法で、卵の質は変わるのでしょうか。
-
誘発の方法で卵子の質は変わらないと思われます。もし最も良い方法がわかっていれば、世界中がその方法で行うはずです。ただし、その人に合っている方法、合っていない方法というのはありますので、ある誘発方法で卵の質が悪ければ、やり方を変えて変化があるかを見ていきます。
-
排卵誘発剤の副作用はどんなものがありますか?
-
注射部位の発赤・疼痛や、下腹痛、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)などが起きることがあります。通常問題なく経過する方がほとんどですが、体質による個人差があります。
-
排卵誘発剤で閉経が早まるのですか?
-
体外受精では良質な成熟卵をより多く採取することが妊娠率の向上へとつながります。そのため可能な方には卵巣刺激をして卵胞を多く育てます。通常、月に1個排卵する裏で、実際には月に1,000個もの原始卵胞が育たずに吸収されています(閉鎖卵胞)。これらが閉鎖卵胞にならないように誘発剤で育てて有効活用してるので、閉経が早まるわけではありません。
-
注射は毎日通院しないといけませんか?
-
刺激法によります。毎日の注射が必要な場合、患者さまによる自己注射がメインとなっています。自己注射と聞くと心配なさる方も多いと思いますが、当院看護師より不安がなくなるまで指導させていただきます。もちろん、自己注射指導を受けてやっぱり出来そうにないという方には無理強いはいたしませんのでご安心ください。
-
採卵時の麻酔は?
-
麻酔には局所麻酔と、全身麻酔(静脈麻酔)があります。保険診療で採卵を行う場合、当院では卵巣が穿刺困難な位置にあるなど医師が必要と判断した場合のみ静脈麻酔を行います。ご本人希望による静脈麻酔はお受けできかねます。局所麻酔は全例行います。静脈麻酔では血管内に鎮静剤を注射しますので、眠っている間に採卵が終わります。静脈麻酔を使用した場合には、採卵後1時間程度安静にしなければならない、当日は車の運転などを控える、体質によっては気分が悪くなる方がいらっしゃるなどの注意点があります。痛みに極度に弱い方や不安が極度に強い方、卵巣へのアプローチ困難が予想される方には静脈麻酔を行うこともありますが、基本的には局所麻酔で十分ですので局所麻酔をお勧めしています。
-
採卵当日、朝早くの来院ができません。午後の採卵もしていますか?
-
採卵は午前の外来診療前となります。採卵日の来院時間は診察時に決まりますが、決定した採卵の順番によって来院時間は異なり、早ければAM7時台の来院となります。ご自身で採卵の順番を選ぶことはできませんし、順番の変更も対応しかねます。
-
採卵日は仕事を休まないといけませんか?
-
採卵後、膣内にお入れした圧迫用のガーゼを抜き腹腔内の出血がないか確認した上で、お帰りいただきます。
通常、朝10時台にはお会計になるのでそのままお仕事に行かれる方もいらっしゃいます。
日常生活は基本的に問題ありませんが、性交渉や激しい運動は体調が普段通りに戻るまで控えてください。
-
採卵前後と移植前後に性交渉をもっても大丈夫ですか?
-
子宮への感染による流産や、自然排卵での妊娠による双胎を防ぐため性交渉はもたないでください。
-
移植できる胚は何個ですか?
-
日本産科婦人科学会の指針により移植できる胚は原則1個となります。ただし、35歳以上または2回続けて移植しても妊娠しない場合は2個まで移植できます。
-
新鮮胚と凍結胚、どちらが有利なのですか?
-
当院では新鮮胚移植はほとんどおこなっておらず、全胚凍結し次の月経以降で自然周期もしくはホルモン補充周期で凍結融解胚移植をおこないます。現在の日本では体外受精による妊娠のうち9割以上がこの凍結融解胚移植による妊娠です。
-
受精卵が取り違えられる心配はありませんか?
-
取り違えは絶対に起こしてはいけないので、バーコードシステムと胚培養士2人によるダブルチェックを併用し厳重に管理しています。
当院では男性・女性の診察券それぞれに貼らせていただくバーコードですべての受精卵(胚)・精子・卵子を管理しています。
またダブルチェックといって、患者様ごとに色分けし、すべての作業ごとに実施者と確認者、2人の胚培養士で作業内容や患者様のフルネーム、色の確認を行っています。
なお1人の胚培養士が1台の作業台で1人の患者様の検体(受精卵(胚)・精子・卵子)だけを扱うようにしており、検体の取り違いが起こり得ない状況で作業を行っています。他の患者様の検体が同時に同じ作業台に置かれることはありません。
-
培養室内の設備と管理はどうなっていますか?
-
培養室内はヘパフィルターを設置して24時間空調管理を行い、手術室と同程度の空気清浄度を保っています。
培養室の機器には、停電による運転停止を防止するための自家発電機を設置しています。また、受精卵(胚)を育てる培養器は、温度・ガス濃度等のデータを24時間記録・管理しており、異常発生時には胚培養士に自動的に連絡が入るシステムになっています。
凍結して保存してある受精卵(胚)・精子・卵子は、施錠できる部屋で安全に管理しています。
-
凍結受精卵はどのぐらいの期間、保存できますか?
-
保存期間は原則として1年間で、ご夫婦から更新の希望があった場合に更新しています。-196℃の液体窒素の中で保存される胚は、理論上は半永久的に保存可能ですが、日本産科婦人科学会の見解により「凍結保存期間は、ご夫婦の婚姻関係が継続し、かつ母体が生殖年齢を超えない期間」と決められています。したがって当院もこの会告に準じ、離婚後や女性が50歳に達したとき凍結胚は廃棄となりますのでご了承ください。また、廃棄のお申し出があった場合やご夫婦と連絡が取れなくなった場合にも廃棄となります。
-
凍結した胚を融解しても大丈夫なのでしょうか?
-
約95~99%は大丈夫です。凍結・融解の操作の過程で、一部の胚は変性・破損してしまう可能性があります。
-
移植後に気をつけることはありますか?
-
妊娠判定までの間は普段通りに過ごしていただいて構わず、仕事を休む必要もありません。ただし、子宮収縮につながるため、性交渉や激しい運動(エアロビクス、縄跳びなど)、非常に重い荷物を持つ、体を冷やす、などは避けてください。また、39℃以上の高温環境(サウナ、ホットヨガ、岩盤浴など)は胚発生に良くないという報告がありますので、避けてください。
-
妊娠判定は尿検査ですか?いつおこないますか?
-
妊娠判定はホルモン採血のみで尿検査はありません。胚盤胞移植であれば1週間後におこないます。
-
着床関連検査・治療はおこなっていますか?
-
子宮鏡や子宮内膜組織診(CD138免疫染色)、TRIO検査(ERA・EMMA・ALICE)、子宮内フローラ検査、Th1/Th2細胞比、NK細胞活性、銅・亜鉛検査などに対応し、治療も行っています。
-
不育症の検査・治療はおこなっていますか?
-
各種リスク因子(各種採血、子宮形態異常など)の検査を行い、血液凝固異常や免疫異常を認める場合は、程度や流産歴に応じて低用量アスピリン療法などをおこないます。ヘパリン注射が必要な場合は、不育症専門クリニックをご紹介しています。
-
不妊治療中に推奨するサプリメントはありますか?
-
葉酸(400μg)とビタミンD(少なくとも1000IU/日)はお勧めしています。安心できるメーカーであれば指定はありません。
-
不育症はどういう状態をいうのでしょうか?
-
自然に妊娠はできるのに、流産を繰り返してしまう場合をいいます。流産は妊娠22週未満で妊娠が終了してしまうことをいいます。流産は比較的多く、全妊娠の約15%に起こるといわれ、また、流産の多く(60%以上)は染色体異常によって起こるといわれています。ただこれはご夫婦のどちらかに染色体異常があるという意味ではなく、いわば自然淘汰の過程で起こる現象です。しかし、ときには流産を繰り返すことがあり、3回以上繰り返す場合を「不育症」または「習慣流産」といいます。
-
不育症は不妊症なのでしょうか?
-
妊娠は可能なので不妊症ではありません。しかし、妊娠はしても結果として赤ちゃんが授からないために、広い意味で不妊症に含める場合もあります。
-
不育症の原因は何ですか? 治療法についても教えてください。
-
さまざまな原因が考えられ、原因によって治療法が違います。検査を行っても特定の原因が見つからない場合もあります。
-
抗リン脂質抗体とは何ですか?
-
自己免疫異常の一つです。抗リン脂質抗体によって血液が固まりやすくなり、胎盤の血流が悪くなることで胎児に十分な酸素や栄養が届かなくなり、流産や死産のリスクが高まります。
抗リン脂質抗体には、多くの種類があり、陽性だからといって、全ての人が流産するわけではありません。流産の予防には、アスピリンの内服や、ヘパリンの注射を行います。
採血項目としては以下を評価します。
ループスアンチコアグラント(LAC)
抗カルジオリピンβ2-GPI IgG抗体、IgM抗体
抗カルジオリピンIgG抗体、IgM抗体
抗フォスファチジルエタノールアミン抗体(抗PE-IgG抗体、PE-IgM抗体)
-
女性の年齢が高くなると流産は多くなりますか?
-
個人差はありますが、35歳を超えると流産率は高くなります。一般的に流産率は約15%といわれていますが、35~39歳で20%、40歳以上で40%以上と、女性の年齢が高くなるにしたがって流産率が高くなります。理由としては、加齢による卵子の質の低下や染色体異常の増加が考えられます。
-
流産になってしまいました。自然に出るのを待つのと手術とどちらが良いのでしょうか?
-
以前は流産が決まるとすぐ手術でしたが、最近は自然排出をまず待つのが主流となってきています。流産の70%は自然に排出されますので、当院ではなるべく自然排出を待ちます。自然排出が難しい場合、当院では流産手術をおこなっていないため、紹介状を作成しています。
-
流産後、いつから治療再開できますか?
-
一般不妊治療の方は通常2回目の生理から、体外受精の方は血中hCGが陰性化すれば初回生理からでも再開しています。