40歳で治療開始、3回の採卵から3人の出産へ――凍結胚を確保するという治療戦略|神田ウィメンズクリニック|神田駅徒歩1分|女性医師による不妊治療・体外受精・卵子凍結

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40歳で治療開始、3回の採卵から3人の出産へ――凍結胚を確保するという治療戦略

40歳で治療開始、3回の採卵から3人の出産へ――凍結胚を確保するという治療戦略|神田ウィメンズクリニック|神田駅徒歩1分|女性医師による不妊治療・体外受精・卵子凍結

2026年8月21日

「40歳になると、妊娠するのは難しいのでしょうか」。不妊治療の現場では、このようなご相談をよく受けます。女性の年齢は卵子・胚の染色体の状態に関わる重要な因子ですが、年齢だけで治療の可能性を決めることはできません。大切なのは、その方の卵巣予備能、年齢、これまでの治療経過を踏まえ、限られた採卵の機会をどう生かすかという視点です。

今回は、当院で経験した一例をご紹介します。

この患者さんは当院初診時40歳、AMHは1.98 ng/mLでした。40歳で3回の採卵を行い、凍結できた胚は合計5個(初期胚2個、胚盤胞3個)でした。

当時は現在のような保険診療ではなく自費診療であったため、複数回採卵して胚を貯めてから移植する「貯胚」を比較的自由に行うことができました。

その後、1人目は胚盤胞DET(2個移植)、2人目は2段階移植、3人目は残っていた初期胚を1個だけ移植し、3回の移植すべてで妊娠。最終的に3人のお子さんを出産されました。

この症例から考えたいのが、「一度の採卵でどの程度の卵子を確保し、最終的に何個の凍結胚を残せるか」ということです。

採卵にはさまざまな方法があり、低刺激法にも身体的負担を抑えられることや、患者さんの卵巣予備能・年齢によって適したケースがあります。一方で、40歳前後で卵巣予備能がある程度保たれている方では、低刺激にこだわって採卵数を抑えることが、必ずしも最善とは限りません。

採卵した卵子がすべて成熟し、受精し、胚盤胞まで発育するわけではありません。だからこそ、特に年齢を重ねるほど、一度の採卵である程度の卵子数を確保し、最終的に移植に使用できる凍結胚をできるだけ多く確保することが、その後の治療の選択肢を広げます。

現在の保険診療では、採卵・移植に一定のルールがあり、以前のように自由に貯胚できるわけではありません。だからこそ、採卵の段階から「何個採れるか」だけではなく、「最終的に何個の凍結胚を確保できるか」までを見据えて治療計画を立てることが重要です。

もちろん、刺激法は強ければよいというものではありません。患者さんの年齢、AMH、卵巣反応、これまでの採卵結果などを総合的に判断し、その方に適した方法を選択することが大切です。

しかし、不妊治療において凍結胚は、その後の妊娠機会を支える重要な選択肢です。

採卵1回ごとの結果を丁寧に分析し、できる限り移植に使用できる凍結胚を確保する。その積み重ねこそが、限られた治療期間の中で妊娠・出産の可能性を高めるための重要な治療戦略だと考えています。

当院では、院長が採卵から受精方法、胚培養、移植まで一貫して治療経過を確認し、その方にとって「今、何を優先すべきか」を考えながら治療方針を組み立てています。

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